コインパーキング

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母親、「感じ悪!」
母親がそう言ったのは、私の家が塗り替えを始めると、隣の家の車が慌てて出て行ったから。
私、「お隣さんは、車に塗料が着くのがイヤなのよ」
母親、「塗り替えを始める時間は伝えてあるのだから、慌てて出て行くことはないでしょ」
近所のコインパーキングを見に行くと、慌てて出て行った隣の車以外に、近所の車が数台停まっており、母親はショックを受けた。

その日の夕方
父親、「ただいま」
母親、「あらっ、今日は車じゃないの?」
父親、「車だよ」
母親、「駐車場に車はないじゃない」
父親、「コインパーキングに停めて来た」
母親、「貴方まで何よ!」
父親、「何を怒っているんだ」

翌朝
父親、「コインパーキングに停めて来たのに、どうして取りに行った?」
母親、「別に良いじゃない」
父親、「家の駐車場に車を置いといたら、塗り替えの邪魔になるだろ」
母親、「業者さんは、駐車場に車を停めてても良いと言ったわ」

7時45分を過ぎ
家の塗り替えを行う業者さんが来て、駐車場に停めてある父親の車に、塗料が付かないよう大きなビニール袋を掛けてくれた。
父親、「あーあ、これで今日は外出できない」
母親、「・・・」

10時過ぎ
父親、「風が強くて業者さん大変だな」
母親、「風なんて吹いてないじゃない」
塗り替えのために家は防護ネットで覆われているため、家の中にいると風に気づかないが、駐車場の車に掛けてある大きなビニール袋は、風でバタバタ揺れていた。

15時
母親、「業者さんにお茶を出すわ」
父親、「だったら、ついでに業者さんに挨拶をするよ」
駐車場に車を停めてしまったため、業者さんが寛ぐ場所がなく、お出ししたお茶を業者さんは立ったまま飲んだ。

18時
業者さんが帰られると
母親、「ちょっと出掛ける」
父親、「何処に行くの?」
母親、「ちょっと出掛けるだけ」
車で出掛けた母親は、歩いて帰って来た。

翌日
駐車場にスペースができると、休憩時の業者さんに寛いでもらうことが出来た。

我が家の塗り替えが終わり、近所の家の塗り替えが始まると、母親は慌てて車をコインパーキングに移動した。
母親、「コインパーキング代を請求しようかしら」
父親、「お互い様なんだからヤメろ」

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